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【CIRCLE】INTERVEW 01 中畦織布 内田さん

      2019/05/01

織物機械とともに歩んできた五十年。
国宝級の技術から紡がれる一流の手仕事。

INTERVEW 01
中畦織布 工場長:内田茂さん


JAPAN BLUE JEANSのデニム生地が織られる機場、中畦織布の工場は児島本社からクルマで30 分ほどの場所に存在する。そこで総指揮を執るのは、この道50 年になるベテラン機職人の内田茂さん。

現在72 歳を迎えてなお現役で現場に立ち続ける、まさに人間国宝とも呼べる存在だ。
内田さんは高校を卒業して間もなく、老舗帆生地工場に入社し、約60 台もの機械をたった一人の力で稼働・維持させた。そしてその後40 年以上の歳月を全て生地の製作業務に費やした。

その誠実な働きぶりと確かな腕が児島エリアで広く知れ渡り、現在の職場である中畦織布からオファーを受けたのが10 年前。
児島の一大産業であるデニム生地に携わる仕事に惹かれ、また内田さんにしかできない業務であったことが転機の理由でもあったという。

中畦織布ではシャトル織機と呼ばれる旧式力織機のみを使って、現行では再現できないクオリティのデニム生地を生み出すことができる。その具体的なお話を内田さんに訊いてみた。

内田さん
「ここで使っている織機は、全部で10 台。どれもTOYODA 製(現在のトヨタ自動車の礎となるメーカーで、和名は豊田自動織機製作所)の「GL9」と呼ばれるもので、現在は廃盤となったものなんです。パーツも製造されていないから修理しながら稼働させるしかない。とはいえ製品の取り扱いの方法に関する説明書はあっても、修理に関してまでは教えてくれない。機械と向き合って、独学でここまでやってきたんです。もはや修理というよりも改造に近いかもしれませんね」

他のデニムメーカーが持つ工場が次々と最新の技術を搭載した織機を導入するなかで、時代錯誤とも言えるアナログ手法を貫く内田さん。その意図することはなにか。


内田さん:
「生産効率やコスト面で考えたら、もしかしたら確かにデメリットしかないのかもしれませんが、やっぱり旧式力織機を使って織るのが本物だと感じるんです。それにGL9ならヘヴィーオンスなデニム生地を作るために不可欠な太い糸や様々な形状の糸が使える。いま主流になっている革新織機はシャトルの代わりに風圧や水でヨコ糸を送るため、太い糸やムラの激しい糸は使えない。それに織機のスピードやテンションのコントロールの幅が少なく、綿ごとの個性も活きてこない。それだと自分の存在意義がなくなってしまうからね」

そう優しく笑いながら語る内田さんの表情には、仕事を生き甲斐とする人の慎ましい気概を感じる。感慨に耽る間もなく、続けて内田さんは語り始めた。

 

内田さん:
「温故知新という言葉があるように、旧式の織機にだって良さがある。その魅力を伝えていくために私は、耳で実際に機械音を聞きながら、目で機械の異変がないか視ながら、毎日織機と対峙しているんです。マニュアルのないアナログの機械ですから、それしか方法がない。途方に暮れそうになる日もあるけど、そうした課題を解決していくことに達成感がありますね」

重みのある言葉を頂戴し、最後に今後の展望について訊いた。

 

内田さん:
「児島界隈ではどこも後継者不足。私にも直属の部下がいますが、安心して任せられるかと言えば、まだまだ。一般的な定年はとうの昔に終えているけど、生涯現役のつもりでしばらくは頑張っていく予定だよ」

 

 

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